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「ガルボ」Light Sculpture design by Mariyo Yagi

ガルボ

インテリア
ライティングシリーズ.
ガルボ
照明ユニット
イタリアシラー社
製造販売 1976年〜2001年
全世界でヒット
1973年 デザイン発表
1977年 イタリアグッドデザイン展選抜
      東京国立近代美術館 現代工芸秀作の展選抜
      東京国立近代美術館 工芸館所蔵

世界の有名ホテルなどにも採用されています

海外高級ブランドとして、
八木マリヨ デザインで発売されたウォールトリートメント
です。今では糸カーテンとして世界上の商業施設や
住宅で展開 関西初登場! ZIMMER+ROHDE

紗布のスクリーン1973年 からガルボシリーズへ
『光に包まれたい願望』イメージとして、障子のような効果の陰翳があり、光ゆらぐソフトな間仕切りとなる光のカーテンを制作。固い石やコンクリートの空間に対して、柔らかでスイングするカーテン状で醸し出す新たなスペースが生まれる。身体性のある物語る光の装置。従来のプロダクトデザインにない、「空間そのものを演出ししかも提灯のようにたたんで小さくコンパクトになる機能」にも優れた構造である。
糸の照明スクリーンデザインとして正方形、長方形、曲面、三角形の4タイプをデザインし、それぞれユニットを組み合わせることで空間演出が多様に、しかも自由に可変できる天井直付け照明器具シリーズ。1976年にイタリアシラー社より製造販売され世界中にロングヒットした。
現代イタリアグッドデザインに選ばれ、日本に巡回展が開かれた。
東京国立近代美術館工芸館秀作展に選抜、コレクションとして所蔵される。
建築デザイナーのエミリオアンバーツはNYの保険会社オフィス空間にガルボシリーズを基調とするオフィスインテリアに一変させた。間仕切りスクリーンとしてガルボを天井から床まで垂らして神秘的で幻想的な空間演出を成功させたことで有名。ガビーナが亡くなった頃からわたしから離れ、知らぬ間に日本製、ドイツ製、イタリア製の糸状カーテンだけが一人歩きしヨーロッパ、アメリカ日本などの舞台空間、商空間、住空間などに席巻し使われている。


参考文献:多数あり
乾由明 美術評論家 
ジョルジョマルキス 東京イタリア文化会館館長

1977年イタリアグッドデザイン賞
1978年東京国立近代美術館工芸館 所蔵

イタリア現代デザイン展 京都イタリア文化会館第4回個展京都イタリア文化会館ガルボシリーズと縄立体作品


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    八木マリヨの光と戯れるデザイン
光のカーテンGarboガルボ照明シリーズができるまで


京都市立芸術大学環境デザイン科在学中1968年「ハーフミラーアクリル 照明サイドテーブル」1970年『光に包まれる』をテーマとした「光のママン」1972年光に囲まれる「麻蚊帳布のあかり」を発表。
 1973年エットレソットサスの推奨により、ヤマギワ指名コンペに光と戯れる「光の糸カーテン」照明具を発表。
亀倉雄策、栄久庵憲司らに、空間演出するプロダクトデザインは、当時のプロダクトデザインにない新しいコンセプトだと注目されたが、コンペ審査委員長の丹下健三は日本的だと好まれず、日本では製品化に至らなかった。

光る蚊帳布の中に入ることができる「麻蚊帳布のあかり」の御簾のような薄明かりがイサムノグチの目にとまり、イサムAKARIあかりシリーズの一つに展開されていった。1974年ベニスにてカルロ•スカルパの推奨により「光の糸カーテン照明」は、イタリアデザイン界の奇才プロデューサーであったディーノ•ガビーナによって「ガルボGARBO」と命名された。一斉を風靡した女優グレタ•ガルボの魅惑的な揺らめく優雅な魅力があるという理由からだった。製品化に3年の歳月をかけてイタリアのシラー社から1976年発売されることになった。

  マルセルブロイラー、マンレイ、マルセル•デュシャンらのデザインをプロデュースしたディーノ•ガビーナが率いるシモン•インターナショナル社は当時、機能をもつアートとしてポエテイカ•モビレ=詩的家具を展開していた。その一つにインテリア空間を演出する「光る糸カーテンGARBO照明」が加わり、正方形、長方形、曲線、三角形のデザインシリーズにして世界に発売された。
 1977年イタリア•グッドデザインに選ばれ、東京国立美術館工芸館に所蔵されている。

  ファイバーアートの世界を広めたジャック•ラーセン、ミルドレッド•コンスタンティンやニューヨーク•クラフトミュージアムのポールスミスにも見出され、1970年代のファイバーアーティストに影響を与え、舞台美術や建築空間に展開されていった。

  春のミラノで開かれるユーロルーチェで毎年のように、
空間を演出し間仕切りのできる「光る糸カーテン GARBO照明」が飾られていた。以来、伊藤豊雄など世界の著名な建築家やインテリアデザイナーが設計する建築空間に使われるようになった。欧米各地や日本の店舗やオフィス空間などに広く使われている。 

 エミリオ•アンバーツはニューヨークの保険会社オフイスに大々的に「光る糸カーテン GARBO照明」を使用したことにより、IDEA国際インテリアデザイン賞を受賞した。  
  坂茂はエミリオ•アンバーツ展の設計において、 自在に空間間仕切りできる「光る糸カーテン GARBO照明」を多用するデザインをしている。

 2001年シラー社が買収され生産中止となった。ディーノ•ガビーナが亡くなった後、2010年に回顧展が開かれ、「光る糸カーテン GARBO照明」も紹介された。
  現在は照明器具部分のない糸カーテンのみ、世界各地に普遍的なデザインとして、イタリア製、ドイツ製、日本製が出回っている。カラフルな糸カーテンもある。

00031.jpg『東京国立美術館工芸館所蔵品』00121.jpgガルボシリーズと縄立体作品
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00151.jpg『東京国立美術館工芸館所蔵品』00161.jpg
00181.jpggarbo.jpgイタリア現代デザイン展 京都イタリア文化会館 第4回個展京都イタリア文化会館

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nahwa 汝我スタンド 2011年

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nawa 汝我ランプ 2005年

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ガルボ GARBO 1976年

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NAWA FLEX 2011年

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NAWA AXIS 2011年

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The Twisted cocoon 
Japanese paper 1994

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和紙の照明 1983年

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紗布ランプシェード 1972年

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ハーフミラーによるフロアースタンド&サイドテーブル